第15回第1部
1) 正しい記述はどれか.2つ選べ.
- 円板状半月板は外側半月板に好発する.
- キーンベック(Kienböck)病は舟状骨の疾患である.
- テニス肘は主に尺側手根伸筋の起始部の疾患である.
- TFCC(triangular fibrocartilage complex)損傷は手関節尺側に好発する.
- SLAP 損傷(superior labrum anterior and posterior lesion)は股関節唇の上部に好発する
2) 正しい記述はどれか.2つ選べ.
- 基底核や視床は灰白質である.
- 下垂体は血液脳関門が存在する.
- 脳の髄鞘化は2歳までにすべて完了する.
- 高濃度酸素を投与していると SWI(susceptibility-weighted imaging)で静脈を過大評価することがある.
- 高濃度酸素を投与していると FLAIR(fluid-attenuated inversion-recovery)で脳溝が高信号になることがある.
3) 正しい組み合わせはどれか.2つ選べ.
- 肝細胞 -------- 貪食細胞
- 肝区域 -------- Couinaud の分類
- クッパー細胞 ----- 胆汁生成
- ミエリン鞘 ------- 肝動脈,門脈,胆管
- 肝右葉と肝左葉の境界 - Cantlie 線
4) 正しい記述はどれか.3つ選べ.
- 左精巣静脈は左腎静脈に合流する.
- 外腸骨動脈は大腿動脈に移行する.
- 右椎骨動脈は大動脈弓から分岐する.
- 後下小脳動脈は脳底動脈から分岐する.
- 上腸間膜静脈は脾静脈と合流して門脈になる.
5) ガドリニウム造影剤に関する正しい記述はどれか.2つ選べ.
- T2 短縮効果がある.
- 腎機能障害があっても問題なく投与できる.
- 体内に沈着したガドリニウムは洗い出される.
- 脳内では基底核と小脳歯状核のみに沈着する.
- マクロ環状型は線状型のものよりも体内に沈着しやすい.
6) スピン量子数が 1/2 の核種はどれか.3つ選べ.
- 1H
- 2H
- 23Na
- 31P
- 129Xe
8) 正しい記述はどれか.3つ選べ.
- 縦緩和時間 ≦ 横緩和時間
- 縦緩和速度 ≦ 横緩和速度
- J 結合はスピン-スピン結合とも呼ばれる.
- 縦緩和はスピン-スピン緩和とも呼ばれる.
- 横緩和はスピン-スピン緩和とも呼ばれる.
9) MR spectroscopy に関する正しい記述はどれか.2つ選べ.
- 代謝物の量はピーク高を計測する.
- T2 値の短い代謝物はピーク幅が広くなる.
- 代謝物のピーク値(ppm)は静磁場強度に依存しない.
- NAA(N-acetyl aspartete)は神経細胞の数が減少すると上昇する.
- PRESS(point resolved spectroscopy)法は STEAM(stimulated echo acquisition mode)法より TE を短くできる.
10)受信コイルに関する正しい記述はどれか.2つ選べ
- Birdcage コイルは表面コイルとして用いる.
- 垂直磁場 MR 装置は solenoid コイルが用いられる.
- Loop コイルのコイル面は静磁場方向と直行するように配置する.
- Array コイルの信号強度は個々のコイル径が大きくなると弱くなる.
- LP(linear polarization)コイルの信号雑音比は CP(circular polarization)コイルの 2 倍である.
11)k 空間の充填方法を以下に示す.正しい記述はどれか.2つ選べ.
- (a)は(e)よりも体動に強い.
- (d)は(a)よりも撮像時間が短い.
- (b)は(a)よりも位相方向のFOVが小さい.
- (c)は(a)よりも位相方向のFOVが小さい.
- (e)は(c)よりも圧縮センシング再構成に向いている
12)脂肪抑制法に関する正しい記述はどれか.2つ選べ.
- 拡散強調画像には必要不可欠である.
- モーションアーチファクト低減に寄与する.
- Dixon 法の opposed phase 画像は脂肪組織が低信号になる.
- CHESS(chemical shift selective)法は低磁場装置に不向きである.
- STIR(short TI inversion recovery)法は脂肪の信号を選択的に抑制する.
13)正しい記述はどれか.3つ選べ
- SWI は位相画像にローパスフィルターを施す.
- Synthetic MRI は脂肪抑制画像を取得することができる.
- フーリエ変換は deep learning によって置換することができる.
- MR fingerprinting では撮像パラメータを撮像毎にランダムに設定する.
- CEST (chemical exchange saturation transfer) MRI は MT(magnetization transfer)効果を利用している.
14)受信バンド幅を広げたときの影響に関する正しい記述はどれか.2つ選べ.
- サンプリング時間は延長する.
- 化学シフトアーチファクトは低減する.
- 撮像可能なスライス枚数は増加する.
- モーションアーチファクトは顕著になる.
- SNR(signal-to-noise ratio)は向上する.
15)下図より各パルスシーケンスの撮像時間(1 スライスあたり)で正しいのはどれか
- EPI /Gradient echo /Fast gradient echo /Single shot fast SE /SE
- EPI /Fast gradient echo /Gradient echo /SE /Single shot fast SE
- EPI /Fast gradient echo /Single shot fast SE /Gradient echo /SE
- Single shot fast SE /EPI /Fast gradient echo /Gradient echo /SE
- Single shot fast SE /EPI /Fast gradient echo /SE /Gradient echo
16)高速スピンエコー法にてTR 5000ms,ETL 15,Echo space 15ms,Matrix size 256×256のlinear収集で実効TE を
135msに設定したとき,撮像可能な最大スライス枚数はどれか.
- 18
- 20
- 22
- 24
- 26
17)Compressed sensing MRI に関する正しい記述はどれか.2つ選べ.
- 収集データを間引いて画像を圧縮する方法である.
- k 空間をコヒーレント(coherent)にサンプリングする.
- MRA や MRCP といったコントラストの高い画像に有用である.
- ラジアル法やスパイラル法などの非直交座標系にも応用できる.
- スパース性が高いとは画像におけるゼロ成分が少ないことである.
18)EPI における歪み改善に関する正しい記述はどれか.3つ選べ.
- TE を短くする.
- Echo space を短くする.
- 位相方向の FOV を小さくする.
- 位相方向のマトリクスサイズを小さくする.
- 周波数エンコード傾斜磁場の印加時間を短くする.
19)Parallel imaging に関する正しい記述はどれか.3つ選べ.
- 比吸収率を低減できる.
- 周波数エンコードの信号収集を間引いている.
- 複数のコイルを間引く方向と直交して配置する.
- SENSE(sensitive encoding)法は事前にコイル感度マップを収集する.
- SMASH(simultaneous acquisition of spatial harmonics)法は信号収集した行から間引いた行を推定する.
20)アーチファクトに関する正しい記述はどれか.2つ選べ.
- 魔法角アーチファクトは撮像断面を変更すると消失する.
- 化学シフトアーチファクトは脂肪信号が高周波側へシフトする.
- SE 法における拡張期偽同期現象は T1 強調画像で発生しやすい.
- 打ち切りアーチファクトは急に信号が変化する領域で発生しやすい.
- 折り返しアーチファクトは全方向(周波数・位相・スライス方向)に出現する.
21)クロストークアーチファクトに関する正しい記述はどれか.3つ選べ.
- スライス間隔に依存しない.
- TR を短く設定すると低減できる.
- RF パルスの印加時間に起因する.
- スピンー格子緩和時間に起因する.
- 静磁場強度が高いほど出現しやすい.
22)メタルアーチファクト改善に関する正しい記述はどれか.3つ選べ.
- TE を延長する.
- 空間分解能を高くする.
- 高磁場装置で撮像する.
- 受信バンド幅を広くする.
- 高速スピンエコー法で撮像する.
23)画像評価に関する正しい記述はどれか.2つ選べ.
- Parallel imagingでSNR測定をするには空中雑音法を用いる.
- 表面コイルを用いる場合,SNRと均一性の評価を同時に行う.
- 差分法を用いたSNR測定は装置付属の差分機能を使用する.
- CNR(contrast-to-noise ratio)が高くなると信号検出能は低下する.
- 空間分解能の評価は等間隔に並んだピンパターンから視覚評価を行う.
24)NEMA における歪みの性能評価法に関する正しい記述はどれか.3つ選べ.
- 長方形ピクセルでも測定可能である.
- ファントムは円柱形もしくは球形である.
- 距離の測定間隔は45°以下で4 本以上とする.
- ピクセルサイズは最大保証範囲の1%以下とする.
- 測定値と実寸の誤差割合を算出し,最大誤差を表記する.
25)IEC 62464-1に準じたMRIの空間分解能測定ファントムとその測定用画像を以下に示す.正しい記述はどれか.3つ
選べ.
- d/Lは2以上とする.
- (a)はLの10倍以上とする.
- (b)はスライス厚の2倍以上とする.
- この画像から得られるのはy軸に沿った空間分解能である.
- ROI 内の信号値と標準偏差から平均 MTF を測定することができる.