第16回第2部 速報
※正しい内容を発信しようと心がけています。誤った内容はご指摘いただければ修正します。
問題26 多発性硬化症のMRI所見として正しいのはどれか。
1.Ovoid lesion
2.Dural tail sign
3.Open-ring sign
4Eye-of-tiger sign
5.Salt and pepper sign
問題27 見かけの拡散係数が最も高値を示す病変はどれか。
1.髄膜腫
2.脳膿瘍
3.くも膜嚢胞
4.悪性リンパ腫
5.急性期脳梗塞
問題28 「左手が急に動かなくなった」患者の頭部MRIのT1画像を示す。診断上最も注意すべき部位を選べ。
1.a
2.b
3.c
4.d
5.e
問題29 アーチファクトが発生しているMR画像を示す。正しいのはどれか。3つ選べ。
1.被験者の着衣を確認する必要がある。
2.撮影室外からの電磁波侵入が疑われる。
3.被験者がヘアピンをつけている可能性がある。
4.Herringbone(multiple spikes)アーチファクトを認める。
5.傾斜磁場コイルを固定する部品が緩んでいる可能性がある。
問題30 頭部FLAIR像を示す。正しいのはどれか。2つ選べ。
1.反転時間(TI)の設定が不適切である。
2.造影剤による信号増強を認める。
3.くも膜下症例に観察されるものと同様の信号変化を認める。
4.3D FLAIRを撮像することで脳脊髄液の信号抑制不良を改善できる。
5.マルチスライス枚数を増やすと脳脊髄液の信号抑制不良を改善できる。
問題31 図aのように撮像された喉頭レベルの脂肪抑制T2強調横断像(CHESS法)を図bのように改善する方法として正しいのはどれか。
1.TEを短くする
2.エコートレイン数を減らす
3.マルチスライス枚数を減らす
4.CHESSパルスの強度を上げる
5.CHESSパルスの周波数帯域を広くする
問題32 大後頭孔レベルの頭部T2強調画像を示す。病変の有無をより明らかにする追加撮像で適切と考えられるのはどれか。
1.T1強調横断像
2.T1強調矢状断像
3.T2スター強調横断像
4.プロトン密度強調横断像
5.プロトン密度強調矢状断像
問題33 高速スピンエコー法について正しいのはどれか。2つ選べ。
1.磁化率効果が増大する
2.ブラーリング効果が減少する
3.T2コントラストはスピンエコー法よりも低下する。
4.Jカップリング効果の増大により脂肪が高信号になる。
5.磁化移動効果により実質組織間のコントラスが低下する。
問題34 拡散強調画像法について正しいのはどれか。
1.見かけの拡散係数の単位はmm2/s
2.低いb値では強いMPGを印可する。
3.脳脊髄液の見かけの拡散係数は実質臓器より低い
4.Twisted gradient PULSE法では通常法よりTEが延長する
5.Steskal Tanner法では正負が逆になる方向にMPGを印可する
問題35 DSC灌流画像について正しいのはどれか。2つ選べ。
1.Ktranceが計測できる。
2.エコープラナー法が用いられる。
3.ガドリニウム造影剤のT1短縮効果を利用する。
4.DEconvolution法では動脈入力関数(AIF)の設定が必要である。
5.組織血液量(V)は平均通過時間(MTT)を組織血液量(F)で除した値である。
問題36 MRアンギオグラフィ(MRA)について正しいのはどれか。
1.PC法は速度エンコードの設定が必要ない
2.TOF法ではエコー時間を短くすることで背景信号の抑制をしている
3.Balansed SSFP系シーケンスは血流が速いほうが血流の信号強度が高くなる
4.下肢静脈を2D-TOF法で撮像する際には呼吸補正を行うことで画質が向上する
5.非造影MRA法である心電図同期併用3D高速スピンエコー差分法では収縮期の画像から拡張期の画像を差分することで血管像を得る
問題37 灌流画像検査について正しいのはどれか。2つ選べ。
1.CASLは局所脳血流量(rCBF)が算出できる
2.PASLはCASLよりラベリング効率が高い
3.ASLのラベリングパルスは頸動脈ステントの影響を受けない
4.造影剤を用いた脳の灌流画像では、希釈理論によって定量値が算出される
5.Gd造影剤を用いた脳灌流画像では、造影剤のT1短縮効果を利用した解析法が一般的である
問題38 正常解剖の頭部MRIを示す。矢印のa,bの脳神経はどれか。2つ選べ。
1.三叉神経
2.外転神経
3.顔面神経
4.内耳神経
5.舌咽神経
問題39 正常解剖の骨盤部MRIを示す。矢印a~eと解剖名の組み合わせで正しいのはどれか。2つ選べ。
1.精巣
2.内尿道口
3.尿道海綿体
4.前立腺移行域
5.前立腺辺縁域
問題40 磁気共鳴画像診断装置に関連する日本産業規格(JIS)はどれか。
1.JIS Z 4701
2.JIS Z 4951
3.JIS T 14971
4.JIS T 0601-1-2
5.JIS Z 4751-2-44
問題41 次の文章で(ア),(イ)に当てはまる語句の組み合わせで正しいのはどれか。
(ア)時間の等価騒音レベルが(イ)dBAを超えるときは、聴力保護具を適切に使用するべきである。これは、患者が騒音にさらされる時間が概ね(ア)時間以内でありかつ、毎日ではないことを航路Yした結果である。
1.(ア)1 (イ)140
2.(ア)2 (イ)99
3.(ア)2 (イ)140
4.(ア)1 (イ)99
5.(ア)1 (イ)120
問題42 以下の標識とその記述について適切な組み合わせはどれか。
5問題43 NEMAにおける均一性測定について正しいのはどれか。2つ選べ。
1.画像フィルタを用いる。
2.スライス厚は10mm以下に設定する
3.FOVはRFコイルの最大径の120%に設定する
4.測定ROIはファントム領域の75%を含むように設定する
5.NAADは絶対偏差から均一性を評価する方法であり、高ノイズ画像の影響を受ける
問題44 静磁場による力学的作用(吸引力・回転力)の測定について正しいのはどれか。
1.偏向角の測定では糸の張力の影響を受ける
2.偏向角の測定はマグネットの開口部で行う
3.回転力の測定はマグネットの開口部で行う
4.回転力の測定は対象物を静磁場と平行に設置する
5.力学的作用が重力よりも小さい場合、MRI検査に適合すると判断する
問題45 条件付きMRI対応ペースメーカについて正しいのはどれか。2つ選べ。
1.オーバーセンシングが起こると頻脈になる
2.MRI検査時は必ず生体モニタを装着しなければならない
3.ペースメーカのMRI対応モードは自己脈より短く設定する
4.ペースメーカ手帳の表紙には必ず適応磁場強度が記載されている。
5.ジェネレータのみをMRI対応機種に交換すると条件付きMRI対応になる
問題46 変動磁場(dB/dt)ついて正しいのはどれか。3つ選べ。
1.末梢神経刺激と心臓への刺激が問題になる
2.末梢神経刺激は撮像領域の中心で最大となる
3.心臓への刺激は、期外収縮や不整脈を誘発する
4.患者の体格には寄らずに電場の大きさは一定である
5.ファラデーの法則により人体に電圧・電流が発生する
問題47 MRI検査に伴うクエンチについて正しいのはどれか。
1.検査室内の空調を停止させる
2.ヘリウムガスは白い煙として観察される
3.放出されたヘリウムガスは床面から充満していく
4.検査室内の圧力が高くなり押しても扉が開かないことがある
5.検査室内の酸素濃度が16%まで低下した場合、昏睡が生じる
問題48 騒音について正しいのはどれか。3つ選べ。
1.等価騒音レベルdBA(A)で表す
2.撮像条件によって変わらない
3.撮像断面によって変わらない
4.耳栓やイヤーマフなどで99dB(A)いかに下げなければならない
5.傾斜磁場コイルがローレンツ力によって装置を振動させることで発生する
問題49 本邦の臨床現場で用いられている造影剤について正しいのはどれか、3つ選べ。
1.排泄経路は全て尿中である
2.投与方法は、静脈内投与と経口投与に大別される
3.常磁性を示す金属のGdイオン、Mnイオン、Feイオンが用いられている
4.腎機能の指標としてeGFRがある
5.eGFRが30mL/min/1.73m2未満の慢性腎障害、急性腎不全の患者は全ての使用が原則禁忌である。
問題50 日本磁気共鳴医学会から発令された「臨床MRI安全運用のための指針」について正しいのはどれか。3つ選べ
1.安全管理チームに磁気共鳴専門技術者を含めることを求めている
2.造影剤に関する講習会に年5回程度、定期的に参加することを求めている
3.非常時に安全管理として災害への対応マニュアルを備えることを求めている
4.安全性に関する講習会に定期的(少なくとも5年に1回)に参加することを求めている
5.検査室内に立ち入る修繕作業者への金属持ち込みを防止する教育を整備することを求めている